日本でのWiFiレンタルの軌跡について
日本で海外に行く際に、現地で使えるWiFiレンタルが普及してきたのは、2000年半ばになります。
それまでは、通話専用の電話を空港で借り、現地でのWiFi環境は、携帯会社の高いデータローミングを利用をするケースが圧倒的だったと思います。
当時も携帯会社のデータローミングは定額であるはずなものの、間違って提携先のキャリアとは違うキャリアに接続してしまい、1週間で50万円、100万円という高額請求を受けるということも頻繁に発生をしていたようです。
WiFiレンタルは、携帯会社のローミングの半額くらいになることから徐々に拡がり、2010年前半には、海外で常時WiFi環境を整えたい人の半分以上が利用をするようになりました。
法人での出張は、セキュリティーへの不安などから、継続的に携帯会社のデータローミングの利用する企業もありますが、基本的に現在、セキュリティーという点においては、WiFiレンタルでも携帯会社のデータローミングも同様です。
現在は、多くの企業がコスト削減に繋がる(携帯会社のデータローミング>WiFiレンタル)こともあり、法人の出張においても全体の6割程度は、WiFiレンタル会社を利用しているものと考えられます。
日本では、イモトのWiFi、グローバルWiFi、テレコムスクエアの3社がシェアを保有しています。
新規参入組みもありますが、ビジネス環境を考えると既存会社が強く、後発での参入組は苦戦をしている模様。
また、日本は各社ともにインバウンドの増加とともに各社とも好調です。
価格面では各社ともに概ね1,000〜1,500円/day(例:4G+500mb/day)、3Gの回線であれば、それより少し安い価格設定となっています。
この1,500円弱/dayと価格は、この10年ほど大きく下がっていないように感じます。ここは、やはり既存業者が強く新規参入組みが参戦してもシェアを伸ばせず価格競争が、これ以上おきていないことになると思います。
新規参入には、国際空港にブースを設置、ハードウェア(WiFiデバイス)の調達など、大きな初期投資が必要になるため、ハードルが高いものと考えられます。